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もちのシャドール考察

遊戯王考察してます。気になることはこちらまでお気軽にどうぞ→@MidrashRio18

シャドールデッキ展覧会

 えー、ご要望にお応えして、今まで避け続けていた「デッキレシピ」を掲載しようと思います。何で避けていたかと言いますと、私自身があまりデッキメイクのセンスがないからです。例えばまとめる能力に欠けています。例えば環境を見る能力に欠けています。自分のデッキにやりたいことを入れるので精いっぱいなんです。

 しかしここで逃げてばかりでは、読んでくださっている方に対して失礼であると踏みました。他のブログを拝見した際もデッキレシピを見ることで大変分かりやすいと感じることが多くあります。特に入門者をターゲットにするにあたって、テンプレートとしてのレシピは置いておくべきであると感じましたので、自らの恥を承知で幾つか掲載させていただきます。

 「は?やる気ないの?こんな序文書いて」という方や「ゆーて他のサイトあるしなぁ」という方は、詐欺師がどのような手口を働くのか調べてみるというのは如何でしょう。心理の死角などを勉強することにも繋がりますし、逆に他の人を納得させる時などに使えるやもしれません。

 

敲き台

 まずはこちらをご覧ください:

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 さて、こちらを見てどのような感想を受けますでしょうか。「そもそもシャドールがオワコン?」まあまあそんな寂しいことをおっしゃらないで。

 


 当然幾らもの疑問が生まれることでしょう。やりたいことならば分かると思いますが、色々と入れ過ぎですね。融合関連のカードを合わせて、会局→ブルホーンかキンジーで融合を安定して狙おうとしています。メインアタッカーはキメラフレシアとパンサーダンサーでしょうか。たまに出て来るからという理由でトリシューラが入っているようですね。ノートゥングも入ってますが、これは月光虎エンジンが起動していないと出すのが厳しそう。

 大雑把な問題点を言いましょう。「それぞれの役割がハッキリしていない」ことです。もう一つ、罠を除くカードが全て自分の展開のためのカードであり、相手の妨害札、というか相手のアクション全般に対して「とりあえず展開してから」しか返せないことが問題です。

 分かりやすくするために議論を広げていきましょう。シャドールは何のために入っているのでしょうか?

①ミドラーシュを出すため→だったら影依融合を通すためにバック除去を入れたり、他に囮を準備するべき。主要軸にするには枚数が少なすぎる。
②妨害として→ドラゴンとハウンドどうした?
③囮として→分からないでもないが、次元障壁踏んだら厳しすぎる融合主軸デッキであるから囮として不適切。
④アドバンテージ稼ぎ→ビーストは?事故を恐れるなら分かるが、それならヘッジ少なくないか?

 ふむ、これらではないようです。では何のために……?

 少し視点を変えて散々指摘して来たリザードについてを先に。このデッキで墓地へ送れるカードは:

  • ファルコン
  • ヘッジホッグ
  • 影依融合

 の三枚しかありませんね。このデッキは手札融合がとてもしやすいためにリザード自体の相性が悪いわけではありません。それにも拘わらず弱いのは「デッキの中にシャドールカードが少なすぎてリザードがろくに使えねえ!!」って状態だからです。このリザードの目的は「圧縮すること」だけなのです。送りたいのはファルコンでもヘッジホッグでもありません、影依融合です。驚かれた方は大正解。これは非常なまでの奇行です。いちおうこういう動かし方もあるってのはあるのですけど、そこを主軸にするのはなかなかのチャレンジャーです。

 ここで分かりましたね。要はシャドールは「軽い潤滑油」にしたかったのです。そして「チューナー供給源」としてワンチャン使えたら良いなぁ程度の感じで入っています。はい、皆さまの考えていることを当てましょう。「これシャドール要らないじゃん」でしょう?ええ、その通りです。これは失敗作です。軽い潤滑油くらいなら、こんな風にシャドールを使わないほうが妥当です。

 他にも問題点はありますよ。「パッチワークも会局もヴァイパーも融合にアクセスするのに融合が2枚しかないって足りなくないか?」とか、「何で初動けっこうあるのに必死にデッキ枚数40枚にしようとしてるの?」とか、「月光の枚数のわりに天キがなくてブルホーン依存だけど、ブルホーンでサーチすべきものが多い割にブルホーン出す手段も回数も限られてるじゃん」とか、もうそれはそれは一杯あります。なんかちょっとだけ回りそうな感じがしますが、気のせいです。強いカードで回った気分になっているだけです。主にキメラフレシアが強いせいです。

何に注目すべき?

 「何故いきなり失敗作をあげるか?」ですか?そりゃ私の失敗作を展覧する会場だから――というわけではなく、たまにこういうのを見かけるからです。ここまで露骨なのはありませんが、特に混ぜ物において、

  • それぞれのテーマの、デッキ内での主な役割
  • 一方が他方から受ける恩恵(弱点がカバーできているか)
  • 混ざったことによる独特の動き

 を把握していないデッキを見ることがあるのです。これらは把握していなければ十分な混ぜ物にはなりません。更に言うと、

  • 各テーマ内のそれぞれのカードの役割
  • 他デッキに入った時はどれくらい強いのか

 を把握している必要があります。出張先で入っているリザードを弱いと何度も苦言を呈している最大の理由はここにあります。「落とす先少ないのに何で入れるの!?」ってことです。

色々考えてみよう

 次はこちらをご覧ください:

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 如何にも気合が入ってますね、サイドデッキなんか作ってますよコイツ。さて、これは壊獣が入っている訳ですが、さっきの混ぜる際の条件的なのを色々考えていきましょう:

①それぞれどんな役割果たすの?
 シャドール:アドバンテージ源、展開抑止、柔軟な妨害
 壊獣:メイン除去、アタッカー

②それぞれが受ける恩恵
 シャドール→壊獣:相手ターンでの選択肢、安定性とアドの向上、チューナー供給
 壊獣→シャドール:火力、融合素材の供給、障壁打たれた時の応援、妨げとのコンボ

③混ざったことによる独特の動き
 ドゴラン+ファルコンで損失少なく牙王が作れる
 相手に送ったラディアンをハウンドとコンボすることでシェキナーガでも倒せる
 妨げを発動する前にシャドールをセットすることでアドバンテージを稼ぐ

 ふむふむ、何か色々と尤もらしいですね。

 デッキ全体としてはどうでしょうか?如何にも後攻を取るデッキですが、後攻で使うと強そうなカードが14枚あり、特にめちゃくちゃ強そうなのが影依融合と妨げの6枚あるわけですね。後攻で相手の先攻展開をある程度崩した後の巻き返しをなくす策として、超融合や神様たちが入っていますね。

 私の感想はコチラ。「中途半端」。ええ、後攻に振るならもっと潔くすべきです。神様ぁ?後攻で持っていたところでテンポロスにしかなりません。サイドデッキから入れましょう。もうちょっとピンポイントに言うならば「まだまだ障壁に弱そう」などもありますし、「これ深淵出るんかいな」とか、「後攻前提なのに悠長にマスマティシャン出す余裕あるの?」とか、まあ叩けば色々と出てきますね。

 よーし、では思いっきり改造してみましょう。いっけー。

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 これでも甘いと思われる方もいらっしゃることと思われますが、とりあえず私はこのくらいにしておきます。何枚かについては解説が要りますね。

①キンジー採用について
 強烈な効果を持つキメラフレシアへのアクセスとして非常に有力です。手札に余ったラディアンを使用することもでき、採用自体は文句ないでしょう。ドラゴスタペリアも視野に入れられるのが魅力ですね。ただし障壁への弱さが露呈しますし、また妨害に大変弱いカードですので、プレイ自体の難度が上がる可能性があります。絶対に引かなければならないカードではありませんので、採用枚数を抑えています。どちらかと言うと相手にプレッシャーを与えやすく、またキンジーに比べて妨害手段が少ない影依融合の採用を優先するべきだと判断しました。ここは自由かもしれませんね。

ウォーターフロントについて
 以前「出張だと使えないんだよねー」という話をしましたが、ここまでの枚数となると壊獣をサーチ出来る利点が勝ります。それ以上に「相手の壊獣がそのままメタカードに化ける」という点が強力で、相手が壊獣を使用できなくなることもあります。ガメシエルなんて出そうものなら自分の戦略がズタボロになりますからね。サイドから増やしても良いですし、メインから更に入れても構いません。

③聖杯について
 後攻に完全シフトするという条件より、「罠は邪魔」という点、そしてパパッと使えるという点を重視しました。ホープゼアルのようなカードにも強く打て、またドランシアやカリギュラなどにも気軽に投げられて、コンバットトリックとして使えるのも魅力的だと捉えて、採用しました。しかしながら自由枠だと思われます。

④ヘッジホッグの枚数について
 3枚になっています。自由枠ですので減らしても構いません。サイチェンで動かしやすくする狙いもありますが、妨げで敢えて叩き割るプレイングの際に最も強く打てるカードであるというのもあります。リザードへのアクセスとして手軽で、それでいて自分だけで起動可能、さらに万が一来てしまった先攻でも活用できる動きです。安易に減らすと強気で使えなくなるため、マックス投入としました。

⑤他のカードについて
 ツインツイスターはスターライトロードなどに弱い他、手札コストが厳しいので採用するのが難しいですが、サイクロンとコズミックサイクロンは十分に入れても良いと言えますね。キンジーを通すことを重視するならば枚数を増やしても良いでしょう。この場合は皆既か聖杯から適宜削ることになるかもしれません。
 おろかな埋葬については、ハウンドやリザードの起動に使いたい場面も出て来るかもしれませんので、ヘッジホッグ3枚目の枠を使うと良いかもしれません。サイチェンで抜きやすいところでもありますし、柔軟性もありますからね。

 このデッキはあくまで一例。大事なのは、意味の確認です。それぞれの役割をちゃんと確認して、環境にはどんなカードがあるのかなどを調べておくことで逐次メンテナンスをする。これによって洗練されていくのです。

純構築テンプレート

 それでは皆さまお待ちかね、シャドールらしいシャドールの登場です。ごめんなさい粋がってました嘘です多分自分でハードル上げられるものじゃないですハードルくぐります許してください。――ごほん。基本的に混ぜ物皆無で、いちおう他カテゴリーのカードもありますが、それらを使用することはありません。ではでは……

 じゃじゃん!

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 私がパパッと組みました純シャドールです。幾つか疑問があることと思われますので以下に来そうな疑問とそれに対する回答をば。

①ペロペロ2な理由
 シェキナーガの素材として非常に強いからです。リバイバルゴーレムという選択肢やコロッサルヘッド、タックルセイダーなども良いのですが……前者の展開は4Xか6Sを重視しているためにヘッジホッグでサーチしたシャドールモンスターを使用してしまい、融合召喚に繋げにくくなることがあります。後者も優れた封印方法なのですが、けっきょく完全な除去ではなく、高打点などへの回答になっていないという点がどうしても引っかかります。シャドールはそこに弱いのでその対策にできるか否かでどうしても変わるのです。
 2枚の理由は、他に手札コストにするカードもあるため手札に来ても構わない点と、シェキナーガ2体目の素材として使用できることが想定でき、また割と使用しやすい環境でもあるからです。障壁は我慢してください。

②ディノミスクス採用の理由
 効果については文句なく強烈ですが、3枚も、それもメインから入れる理由があるのかについて。第一にアノマリリスの素材に出来る点、第二にS召喚のサポートができる点、第三に単純に除去をフリーチェーンで打てるのがシャドール的に死ぬほど嬉しい点、などがありますので、正直メインから入れちゃって構いません。障壁は我慢してください。

③バック除去について
 サイクロン2コズサイ1羽根帚1です。勿論もうちょっと増やしても構いません。何を通すかを十分に考えて決めると良いでしょう。障壁は我慢してください。

④死者蘇生について
 何に使うんだと思われるかもですが、単純にミドラーシュなどを蘇生させるだけでも強力です。相手の墓地に落ちた十二獣を拾ってドランシアの素材使用を強要することもできますね。相手の墓地を利用できるという点はやはり優秀ですので、採用する価値は十分にあるでしょう。障壁は我慢してください。

⑤入れ換える場合
 見習い魔導師、聖杯、罠全般あたりが自由枠と言えますから、その辺りをいじると良いでしょう。

⑥マスマなどについて
 罠の的になりやすく、また召喚権を割くことになるため、どうしても妨害が受けやすい後攻で動くことが多いシャドールではやや採用が難しくなるでしょう。先攻にある程度の重きを置く場合や、初動をもっと増やしたいという場合については採用しても良いと思われます。

⑦障壁について
 打たれると絶望です。融合を発動したためデッキ確定してしまう都合、ただのセットモンスターはかなり念入りに除去されること請け合いです。特殊召喚を絡めてのエクシーズかファルコンを絡めてのシンクロと行きたいのですが、そのための盤面増やしに融合魔法が必要になります。このデッキでは死者蘇生で相手のモンスターを使うか、見習いを使うことでシンクロなどにアクセスできるので、それを祈るしかありません。

大事なお話し

 ――さて、皆々様。この「純シャドール」をご覧ください。そう、弱点を見ることができます。弱点が!見られます!!ここから「どんな混ぜ物が良いの?」が改めて解析できることになります!「壊獣シャドールより先にこっちを持ってくるべき?」いえいえ、ちゃんと順番はこれで合ってますよ。

 混ぜ物を先に作っちゃう人が居ますが、これはうまく行かないことが多々あります。理由はたいていが分析不足です。特に「シャドールを重視したいのにシャドールが何か機能してくれないんだけど!?」というのは、シャドールをうまくカバーするような混ぜ物になっていない可能性があります。これが一番上のケース。
 分析がある程度出来ていても「なんだかなぁ」という場合はプロト壊獣シャドールのケースかもしれません。一度「デッキの目的」あたりまで遡ってみては如何でしょうか。「不安なんだよなぁ」で下手なカードを入れるのは危険だと言っていると捉えても構いません。

 どちらにせよ、「純構築の確認」を怠ることはなかなか厄介な問題で、まさに「朧さ」を生み出す原因となり得るやもしれません。それの再現だと思っていただければ、非常にありがたいです。こうやって少しずつ詰めていくと、朧だったデッキが少しずつ形になってきたのではないでしょうか?

組み方手順

①シャドールの強みと弱みをちゃんと知ろう

②それらと噛み合いそうなのを探そう

③役割を整理してみよう

④相乗効果を探してみよう

⑤適した罠や除去などを搭載して勝てるようになろう

 といった具合です。知っている人からすれば当然のことですね。でもこれがなかなか難しいのです。特に①、③が難しい。私もまともに出来ているとは思っていません。ここが出来るようになったら、自由にデッキが組めるようになるんじゃないか、と私は夢想しております。

混ぜ物デッキの例

 では色々と考えてみましょう。こんなのは如何でしょうか。

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 シンクロデッキとして優秀な「SR」を混ぜ混ぜしました。これらが互いに悩む次元障壁に対しての耐性を有することは無論、展開のSRと相手の抑止のシャドールという風に棲み分けもできています。SRは増殖するGにもかなり弱いのですが、そこでシャドールプランに切り換えればGの被害を抑えながらミドラーシュやシェキナーガを立てて返すこともできますし、シャドールにとっては困っていた先攻の展開を任せられる他、ファルコン温存ができるという点でも嬉しいですね。

 

 お次はこちら。

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 今度はエクシーズ軸ですね。お相手は幻影騎士団。基本的にパワーカードでなだれ込む感じになっていますね。幻影騎士団の「墓地肥やし問題」をシャドールに任せている具合ですね。終盤は柔軟に決めに行くことが求められます。シャドールで押し込めることもありましょうが、幻影騎士団の突破力が必要なことも多々あります。ラプソディレクイエムで相手のリソースをずたずたにしたり、オピオンで封殺したり……いずれにせよブレイクソードが非常に重要度が高くなってくるでしょう。シャドールで嫌がらせをして堅実に通すのも重要になりますね。シンクロはリソース回復と相手の盤面破壊に徹しています。スクラップドラゴンもオススメですよ。

 

 ――と言った具合に、分析し直して見たり、色々と役割を考え直してみることで様々な案が生まれることと思われます。環境を見た時の強弱はさておき、「今やってみたいこと」は、それでこそ研磨されていくと思われます。

 限界は基本的に自分で決めるのは止すべきです。分析不足になっているだけだったり、役割を与え直したりすれば案がぽろぽろ出てきたりするかもしれません。他の人をして「それはすごい!」と言わせて尚精進してこそ、限界に近付けるのではないでしょうか。

 私は所詮凡人ですので、理論らしき何かを振り回すことしか能がございません。しかし凡人ゆえに何か伝えられるものがあるのではないかと思い、このような記事を書かせて頂いております。

 この度は乱文を失礼いたしました。どなたかの構築に、少しでも感銘があらんことを。