もちのシャドール考察

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新規カード三枚について

 えー、皆さまおはようございますこんにちはこんばんは、もちでございます。(最近見ているyoutuberさんのパクり)11月13日に新たに三枚の新規カードが登場し、どのような変化が起こるかが楽しみになって参りました。

 さて、前回の記事:新規カード、エリアルとアプカローネについて - もちのシャドール考察と同様に、新たなシャドールの仲間を紹介していきましょう。まだまだ増えるのか、はたまたそろそろ頭打ちなのか、気になるところですね。

 「お前の考察あてにならないわ」という方は、間違われやすい日本語について調べてみるのは如何でしょうか? 力不足と役不足などは有名ですが、独「壇」場と独「擅」場(どくせんじょう)とか、敷居が高いとか、そのあたりもなかなか面白いですね。

 

聖なる影(カドシャドール) ケイウス

リバース・効果モンスター
星2/光属性/魔法使い族/攻 900/守 100
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。 手札から「シャドール」モンスター1体を表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。 手札から「シャドール」モンスター1体を墓地へ送る。 このターン中、以下の効果を適用する。
●自分フィールドのモンスターの攻撃力・守備力は この効果で墓地へ送ったモンスターの元々のレベル×100アップする。

 ケルキオン君再来。性能としては程良い感じでしょうか。ざっと特徴を列挙していきましょう。

  1. メインデッキに入れられる光属性シャドールである。
  2. メインデッキに入れられるレベル2の非チューナーシャドールである。
  3. リバース効果でシャドールモンスターを、墓地や除外された先に準備しないで展開できる。
  4. 攻守増大効果を柔軟に扱うことができる。

 このあたりでしょうか。私が思うに、このカードにおいて重要なのは①、④でしょうか。とはいえ全てじっくりと見ていきましょう。

特殊召喚効果について

 先日のブログにおいてエリアルの項で書いたように、リバース効果でシャドールモンスターを表側表示で特殊召喚できるというのは、純シャドールにとって革命的であります。しかしこのカードは手札から展開するので、アドバンテージの総量は増えないので、リバース効果のタイムラグも相俟って「展開には」使いにくい印象です。

 しかしこのカードは「先攻などで単に伏せる」という状況においては今までのシャドールたちの性能をはるかに上回る柔軟性を呈します。というのも、状況に応じて手札のシャドールの中から「どれを出すのか」を選択できるからです。

 具体例でいきましょう。ケイウス、リザード、ドラゴンの三枚があるとします。あとの三枚は罠や手札誘発であったため動くことはできません。さてこの時どれを伏せれば良いでしょうか?
 今までは「リザードは融合素材に使いたいからドラゴン伏せようかな」って置いてみたところ、攻撃してきたのが召喚時などにアドバンテージを稼いできやがるモンスターであったためにバウンスしても美味しくないことがあり、これに痛い目を見てリザードを伏せてみたら破壊耐性持ちのモンスターが攻撃してきてお釈迦になることも有り得ます。かなしい。
 しかしこういう状況、まずケイウスをセットしておくことで、攻撃を受けた後に手札のリザードとドラゴンのうちどっちを出すのか後から決定できるのです。「ファルコンやエリアルじゃダメなの?」というクエスチョンは、「初動において」という条件であるので十分な差別化ができるだろうと回答いたします。

 このように、アドバンテージを稼ぐ効果ではないかもしれませんが、決して悪くない効果なのです。……と言えました、後述する「ウェンディの①の効果」がなければ。

 正直に申し上げると、現状このカードの①効果は、「ウェンディの効果が1ターンに1回、どっちかしか使えないから使おうかな」という、やや消極的な印象を抱いてしまいます。

 ただしウェンディと違ってメインフェイズなどに使用しても《灰流うらら》の影響を受けないので、安全に展開するという点ではケイウスに長がございます。

②攻守増大効果について

 いつでも手札のシャドールモンスターの効果を起動でき、この効果を使った後に出てきたモンスターにも攻撃力アップが適用されるため、かなり柔軟性、制圧性が高いと期待できる効果です。

 ただしカードプールの問題でこのカードの性能に依存できるほどいつでも心強く使えるものではないでしょう。現状メインデッキに入るシャドールモンスターの中で最もレベルが高いモンスターがレベル5のビーストであるため、自陣が攻守500アップという効果になります。加えてシャドール内で最も多いレベル帯は4であるため、基本は400になると思われます。手札のシャドールモンスターを効果で落とせる効果というのは魅力的ですが、現状複数枚採用しなければならないカードとは考えにくいです。

 シャドール内で高打点モンスターに対抗でき、またリーサルプランを増やすことができるカードであることは間違いないので、一枚差しておくと戦略が広がりそうですね!

③ステータスについて

①レベル

 ファルコン、セフィラナーガに次いで三枚目のレベル2シャドールモンスターです。ナーガがシャドールデッキで入れにくかったことを考えれば、実質的に初めてと言っても良いレベル2非チューナーと解釈したくなる方もいらっしゃるかもしれませんね。ナーガはナーガでセフィラサポートを受けられるので差別化はできるのですケド……。

②光属性

 素敵ですね。待望ですね。ヘッジホッグでサーチできる光属性!!
 アプカローネやネフィリムの融合素材にできるのは非常に強力。特に「ネフィリムの融合素材をシャドール内でサーチできる」というのは他のシャドールにない、このカードならではの魅力です。お守りというわけではありませんが、一枚入れておくと幸せになれそうですね。

④総評

  • 純シャドールで使おう
  • キル能力を大きく上げられる②効果が奇襲性が高く優秀
  • 効果重視なら1枚、属性意識なら1~2枚入れるのが良さそう?

 

影霊の翼(リーシャドール) ウェンディ

リバース・効果モンスター
星3/風属性/サイキック族/攻1500/守1000
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードがリバースした場合に発動できる。 デッキから「影霊の翼 ウェンディ」以外の「シャドール」モンスター1体を 表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。 デッキから「影霊の翼 ウェンディ」以外の「シャドール」モンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚する。

 あまり良い評価を受けなかった融合体のウェンディゴと違い、正直今までのデッキ内に入れられたどのシャドールモンスターとも格が違うレベルのパワーを有しています。さらにサポートもびっくりするくらい受けやすく、これほんとにすげえなー、インフレしてんなーと感じずにはいられない一枚です。さて考察をば。

①リバース効果での特殊召喚効果について

 ケイウスの①効果をして後塵を拝させしめた効果です。とりあえず伏せておいて、ひっくり返ったらその場に応じた誰かをデッキから特殊召喚できます。しかも表示形式が選べるため、とりあえず誰かのリバース効果を使いたい場合、リンク素材にしたい場合、シンクロ召喚やエクシーズ召喚にしたい場合、ハウンド絡めて攻撃する駒数を増やしたい場合などなどなどなど、まあまあやれることの塊でございます。それをアドバンテージのロスなく。すげえですね。

 これについてはもはや考察をする必要がないほどに強力ですが、このカードの登場で特に重要なのがエリアルでもお話ししたように「シャドール・ネフィリムがとても出しやすくなった」ことにあります。ぶっちゃけて言いますと私は《サブテラーマリスの妖魔》を現状そこまで評価しておりません。理由はいくつかありますが、①妨害を受けやすく、②妨害カードを受けた際の挽回が困難なカードであり、③このカードが出たことそれ自体がアドバンテージになることが少ないからです。特に①と③が、リンクネフィリムとの差別点になります。

 今までは「展開することの目的」がアドバンテージを稼ぐことであったのでマリス妖魔でも仕事ができていましたが、アプカローネなどの登場でもはや単にアドバンテージを稼ぐだけでは勿体ない時代となってしまいました。ネフィリムは「灰流うららなどを食らうことがない」ため妨害を受けにくく、仮にニビルやうさぎなどが直撃しても「一度出しておくと、自己再生能力があるため恒常的な融合が可能になる」ために存在自体が今後のゲームにおける潤滑油になるのです。

②墓地効果での特殊召喚について

 シャドールにおける最強の墓地効果の一角。今までのシャドールたちのアドバンテージの稼ぎ方を過去に置いてきたと言わんばかりのすさまじい効果ですね。墓地へ置けばシャドールをリクルートできる、幸せな時代がやってきたものです。

 融合素材にして、エリアルやファルコンなどをリクルートすることで以降のターンで展開する準備をしておく、ビーストを持ってきてハウンドや後述するインカーネーションでひっくり返して妨害カードを引きに行く、ドラゴンを持ってきて妨害の構えを取る……ひゃーすごい。

 やりたい放題のこのカードですが、強いて問題を挙げるとすれば「このカードへの依存度が高くなるように構築してしまうと妨害受けた際が苦しい」という点と、①か②の1ターンにどちらかしか使えない点でしょうか。回し方、構築を意識して柔軟な立ち回りをするよう配慮しましょう!

③ステータスについて

①風属性

 来ました風属性。私風属性大好きなんです。ガスタやハーピィを見て育ってきた人間なので風属性というだけでとても楽しい気持ちになります。属性ゆえにウェンディゴやアプカローネの融合素材になるのは勿論のこと、《SRバンブー・ホース》や《SRタケトンボーグ》を活用することができる他、《嵐征竜-テンペスト》のコスト、変わったところですと《ハーピィ・コンダクター》や《トーテムバード》などを展開する手段になりますね。

f:id:mochimochiMidra:20160622192033j:plain<うれしい

②サイキック族

 そして私これも大好きです。なぜというにガスタで育ったからなんですけども、それ以上に重要なことがあります。そう、このカードはレベル3なんですよね。

f:id:mochimochiMidra:20191115230839j:plain<よんだ?

 呼びました。緊急テレポートに対応しているんですね!! さらにウェンディのすごいところは「緊急テレポートに対応しているリバースモンスター」であり、これは《ガスタの希望 カムイ》とこのウェンディの2枚しか存在していません。貴重な性質を、シャドールネームを持ったこのカードが持てるようになったのは誠に素敵でございます。はぁ~~~(幸せの溜め息)。
 緊急テレポート+超融合で相手の盤面をずったずたにできるのは非常に素敵ですね。今までは魔法使いモンスターが基準だったのでここまで気軽なリクルート手段が存在していなかったので楽しそうです。《PSYフレームロード・Λ》の②の発動条件を緊テレの制約効果でクリアーして、除外されたウェンディをエリアルで回収するなんて動きも楽しそうですね。

 

④総評

  • 純シャドールで使おう(出張ではかなり使いにくいということでもあるが)
  • デッキ回転をスムーズにしてくれる非常に強力なモンスター
  • シャドール重視のデッキであれば可能な限り投入したい
  • 豊富なサポートを受けられるステータスも魅力的

 

影光の聖選士(レーシャドール・インカーネーション

通常罠
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):自分の墓地の「シャドール」モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを表側守備表示または裏側守備表示で特殊召喚する。
(2):自分の墓地からこのカードと「シャドール」カード1枚を除外し、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分フィールドの裏側表示モンスター1体を選んで表側守備表示にする。
●自分フィールドの表側表示モンスター1体を選んで裏側守備表示にする。

 三枚目のこちらのカードはモンスターカードではなく罠カードでの強化になります。シャドールカードには複数の魔法・罠カードがございますが、このカードはどういった存在でしょうか? さて、見て行きましょう!

特殊召喚効果について

 融合を除いた既存のシャドールサポートカードと比較すると、かなり直接的にボード・アドバンテージを稼ぐカードになっています。堕ち影の蠢きほどの柔軟性はありませんが、代わりにミドラーシュやアプカローネ、シェキナーガなどの制圧力があるモンスターを場に残せる可能性を秘めています。またシャドール名を持っているカードであるため、このカードで特殊召喚したミドラーシュたちでサルベージが可能であり強力なループが形成されています。こと持久戦において、このカード以上に頼りになるカードも少ないでしょう。

 代わりにこのカードは単体で動けるわけではないので、序盤においてこの効果は少し活かしにくくなります。そのためこの効果重視でデッキに入れる場合は回し方をきちんと意識しておきましょう!

 ちなみに重大な問題点ですが、このカードとディスシナジーを形成してしまっているカードがいます。それだけにはご注意を……。

f:id:mochimochiMidra:20160622193952j:plain < 手札・墓地から魔法や罠で特殊召喚したらダメだよ。

②表示形式を変更する効果について

 個人的に私はこの効果が本命だと思っています。極めて柔軟性が高い効果であり、加えてシャドールサポートを受けられるため墓地へ送る手段がとても豊富なので発動が現実的になります。罠カードなのでフリーチェーンで効果の発動が可能であり、相手ターン中にリバース効果を使ったり、はたまた必要に応じて自分のモンスターを裏側にすることで非常に柔軟な動きができます。

 効果の対象になるモンスターに制約がないのも使いやすい点で、混ぜ物する際に出張してきたモンスターたちの表示形式を変更できるため、例えば《機怪神エクスクローラー》のような強烈な束縛が行えるもののリバースしなければいけないカードであっても自在に起こすことが可能になります。自在に扱えるのが魅力的!

 シャドールカードがコストとしてもう一枚墓地に必要なので《おろかな副葬》を単純なサポートにしにくいのが一見すると問題ですが、リザードネフィリムを使用すれば一緒に落とすことが可能なので墓地送り自体は難しくありませんね。しかし過剰に使うとサルベージができなくなるので留意ください。②だけでなく①効果も意識しておくとゲームとして柔軟な立ち回りができるようになるでしょう。

 もし複数回この墓地効果を活用することを構築段階から考えるのであれば《PSYフレムロード・Ω》などの回収効果を持ったシステムモンスターを投入しておくと良いでしょう。幸運にもアプカローネの登場でウェンディゴを使わずにファルコンと一緒に展開することが可能になりましたので、その方向性で構成するのも楽しそうですね!

  • 効果の発動はけっこうしやすい
  • 表にするタイミングが自在なので妨害や展開に使える
  • 対象にできるモンスターに縛りがないから混ぜ物であっても有能
  • 使い過ぎにご注意を

③総評

  • ①効果があるので持久戦が非常にやりやすくなった
  • ②効果が非常に柔軟な立ち回りができる。混ぜ物でも強力
  • ①のためのサルベージと②の活用をする回数やタイミングを構築段階から意識しよう
  • 採用枚数はやや悩ましいが、①重視なら1枚基本で足りなければ2枚、②重視なら2枚+Ωなどの投入をしておこう

 

まとめ

  • 使いやすいカードたちが登場したので楽しみ
  • いずれのカードもデッキ内でどう動かすか仮想した上で投入すると吉
  • キルプラン、展開プラン、妨害手段が確保されたので、扱いの難易度はやや上がったか? やることが増えたという意味でもあるので、じっくり見て行こう

 以上、雑感でございました。発表直後は少し多忙で書くのが遅れてしまったこと、お詫び申し上げます。今回発表された新規も楽しみなことがたくさんですね!

 それではまた新しいカードが登場するまで、しばしの失礼を。