LVP2が出る可能性が凄まじく怖い件について
私のことを覚えていらっしゃるでしょうか。そうです、もちです。書こう書こうと言いながら数週間ほど経ってしまいました。そろそろ本格的にリンク召喚を突っ込んでも良いなーと思えるようなカードが増えて来ましたね。新規シャドールの到来もございましたので、本格的に記事を書くといたします。(いやだからそれ何日前の決意なんだよ)
「え、待って、最近遊戯王してない奴の話聞くの嫌なんだけど」という方や「リンク召喚は無理」という方は、色んなイカサマについて調べてみては如何でしょうか。勝利に妄執するあまりに誕生した技巧の数々は、ある意味で叡智の証とも言えます。色んな技術があり、それを知ると知らざるとで見えなかったものも見えるかもしれませんね。
リンク召喚について
まずはここから行きましょうか。
mochimochimidra.hatenablog.com
こちらの記事でもお話ししましたが、シャドールそのものはリンク召喚するのが得意ではありません。裏向きのモンスターが使えるならばまだしも(ry
リンクヴレインズパックで大量に登場したイカレカードの面々は、まあ今まで消極的でも良かったリンクモンスターの採用を、様々な混ぜ物を検討にするにあたって余儀なくされそうなレベルでございました。というわけなので以下私がめっちゃ気に入ってるシリーズと、強すぎるあまりに新しい利用法がぽこじゃか出て来るシリーズとを紹介していく所存です。
今回は、どちらかと言うと「混ぜ物をする際のおすすめ」要素が強いため、「混ぜるつもりはないなぁ」という方は、おそらく初めの二つだけで読むのを止めていただいて結構でございます。
シャドール・ネフィリム
【リンクマーカー:左/右】
リバースモンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。 自分の手札・フィールドから、「シャドール」融合モンスターカードによって決められた 融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合に発動できる。 手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、 「シャドール」カード1枚を選んで墓地へ送り、このカードを墓地から特殊召喚する。
というわけでまずはシャドールの純正新規から参りましょう。シャドール・ネフィリム(以下幼ネフィ)。シャドールにおいて柔軟な動きをしてくれるリンクモンスター。ストーリーの考察については想像できることが多すぎるのと、たぶん需要が少ないのでここではしないこととして、重要な一つの比較をした後に、改めて使い方についてお話しします。
サブテラーマリスの妖魔との比較
or
はい。きっと皆このお話しをすることを望んでいるでしょう。なにせ素材が同じですから、出すための苦労は同じなのです。どうしても一枠しかないならどっちを入れるべきなのか、どっちをどういう時に出すべきなのか、何を警戒するべきなのか、などというお話をね、いたします。
マリス妖魔は:
- 初動で出してアドバンテージを稼ぐのが非常に上手い
- 融合召喚へのアクセス数が増加する
- 出すタイミングが分かりやすいのでプレイングが比較的容易
- 手札誘発に極端に弱い
- 先に出さないといけないので柔軟性に欠ける
幼ネフィは:
- アドバンテージを少しずつ稼ぐ子
- 出張先でかなり手軽にシャドール融合体を出せる可能性を持つ
- 妨害にやや強い(特にうさぎとうらら)
- 単独でアドバンテージを稼げないので爆発力に欠ける
- 高い柔軟性ゆえにマリス妖魔と比べて扱いが難しい
といったところでしょうか。個人的に重要だと思っているのは上の赤字のところです。この両者は仕事が大きく異なるため、同じ素材だからといって一方だけを選ぶのは本来難しいものです。私が今回の記事で最も書きたいのはここの差。どれくらい違うかっていうと、さながら1000円札支払いと10ドル札支払いくらい違います。だいたい似たような負担であるのに、状況によってどっちがお得か変わります。
後攻1ターン目でどっち出すねん問題
けっこう多く起こり得る状況ですね。手札6のうち2枚を使ってどちらか一方を出せるとしましょう。例えばサモプリ+魔法で猫が来る場合など。
<ワシじゃよ
ところで相手の場には、現在伏せカードが一枚あるとしましょう。最近神の通告などは減ってきたので召喚無効は後で考えるとして、警戒するのは効果無効系と破壊系ですね。猫を無視しているだけかもなので「うらら」も警戒対象でしょうか。この場合にどっちを出すべきなのかというのはものすごく大事です。別にアカギみたいに圧倒的な心理戦を持ち込む必要もないですし、ガン牌の銀次みたいに相手のカードの傷を覚えるべきなんてこともありません。
大事なのは「そもそも妨害させないようにできるか」「そっちがやられた場合にリカバリーできるか」です。例えば別の囮を予めサーチしておくなどの嫌らしい動きをしておくとか、蘇生などができて最終的に求められてる盤面に持ち込めるか、という話でございます。
→マリス妖魔を出すことでアドバンテージを稼ぐ
破壊されるとやや困るなーって場合
→幼ネフィを出して相手に選択を強いる
妨害されたらダメな場合でアド差が大きくない場合
→幼ネフィで妨害を受ける危険性、少なくともダメージを減らす
妨害されたらダメな場合でアド差が大きい場合
→捨て身でマリス妖魔を出すことで勝てる可能性をもぎに行く
一枚だけって時はどっち入れるの?
これは大変簡単です。何ターン目にリバースモンスター二体が出る可能性が高いかで選んでください。自分の3ターン目に差し掛かるのであれば、それはもう幼ネフィでしょう。あまり悠長に相手を動かしてしまえばマリス妖魔を出したところでろくに通りません。かといって序盤に出すには幼ネフィは力不足、潤滑油というのは得てして爆発力に欠けるものです。
もう一つ優劣を決めやすくする部分としてはハウンドを入れられるか否かというのもあります。マリス妖魔はハウンドがあってこそシャドールが要求する十全な速度を実現できるカードであり、例えば出張でシャドールタッチをする場合などではハウンドが入れにくいこともしばしば。当然マリス妖魔に要求する事柄によって優先順位は変わって来るわけですが、ここで選択するというのも十分大きな理由づけになります。
使い方♡
さて、ではお待ちかね。使い方解説のコーナー。ワーパチパチ。といっても知れています。融合とシャドール誘発とを自在に行いながらリンク先を作っていくことです。
基本的に出し方はマリス妖魔のページをご覧いただきたいです。しかし時間をかけて出しても強いという点があるので、例えば《占術姫コインノーマ》などを使っても良いのが魅力ですね。
<えっ、今日はリクルートしても良いのか!
展開手法は比較的ゆっくりとしたものでも良いので、どちらかというと「損失を少なく出せる手法」を選んでいきたいですね。
さて。基本的にシャドールは「繰り返し融合をする」ことで恒常的なアドバンテージを得ています。相手のテンポアドバンテージ稼ぎを損ねながら自分のサンデウキンジーくんが非常に強力なモンスターとして期待されたのは、キメラフレシアの存在は勿論のこと、豊富なサポートから登場して、魔法カードを介さずにミドラーシュへのアクセスができたからですね。例えば憎きナチュビ相手にも融合を出していけるというのは非常に大きいのです。封魔や勅命、ナチュビなどで魔法カードが封印されてもアドバンテージ源になりえて、しかもその融合そのものを内蔵している自己再生持ちモンスターというのは、想像以上に潤滑油であるのでございます。
シャドールめっちゃ少ない出張にて
例えばクローラーデッキのような、豊富な展開手段のあるリバースモンスターデッキに於いて、「ミドラーシュやシェキナーガを出す手段」としてシャドールカードを少量出張させることが可能です。この時に必要なシャドールカードは「エクストラデッキのカード2~3枚」くらいです:
<シャッ シャッ シャッ ドーン
はい、シャドールの出張部分完成。こんなのもありなわけです。幼ネフィちゃんはとうとうシャドールレスシャドールを可能にしました。Fooooooooo!!
シャドールレス出張の最大の魅力はメインデッキに一切圧迫をかけずにシャドールの拘束力をゲットできることです。当然持続性はありませんが、影依融合やシャドールドラゴンなどの、引くタイミングによって強弱が大きく変わってしまうカードを入れずして、一時的に相手の行動をくじいたり、本来ヘイトを集めてしまうカードを無視せざるを得なくなるよう仕向けられるのは非常に大きい。とはいえシェキナーガやエグリスタがただの置物になるので不採用となるのが珠に瑕でしょうか。
ヘッジホッグ1~2ドラゴン1ハウンド0~1影依融合2などの構築でも、エクストラにサクサクっと入れておけば幼ネフィちゃんがシェキナーガと共に仕事してくれるかもですね。わあ素敵。
この場合は、出すのは「大量展開の最後」あるいは「とりあえず相手を妨害したい場合にちょっと無理をして」といった感じになるかと。豊富なアドバンテージを悪用してミドラーシュなどを出すので多少の無茶は起こるでしょう。
シャドールに何かを出張させる場合
出し方は色々と。それよりは「いつ出すか」が肝心ですね。幼ネフィはあくまでも潤滑油、エンジンと考えるのは良くありません。シャドール基調のデッキにおいて重要なのはアドバンテージを余計には損ねないこと。必要経費は何か、リターンは良いのか、そこから何をするのか。そこをよーーく考えて回さないと、悲しいほどにリソースを失います。特にこの子は間違いなくそういう「難しい」カードですので、十分に考える必要がございます。
さて、出す主なタイミングですが:
- リンク召喚直後に融合ができ、特にヘッジホッグかビーストでハンド回復が狙える場合
- マリス妖魔に妨害を当てたそうな顔をしてる相手にそっと出す
- (蘇生)融合魔法の供給が難しい場合に、手札の数を勘定しながら
- (蘇生)横矢印のリンク2モンスター調達をして、エクストラデッキからの特殊召喚やさらなるリンク召喚に繋ぐ場合
という四つのパターンが主でしょう。今までのことを考えると、シャドールが好きな動きはリソースを失いたくないって顔をしてる1~3、シャドール以外が好きな動きはアドバンテージを明確に稼ごうとしている1と4です。
当然!私が今から言うことは分かっていると思いますが!!どの動きにするのかを考えてから上の択を選んでください!!!!
シャドールの動きをするにあたっても、出張側の動きをするにあたっても、どっちつかずの動きをするのは良くありません。二兎を追う者は注意力が散漫になって罠に陥るものです(過激)。これは「一方のルートが潰されたからと言ってもう片方にスイッチしてはいけない」などという意味ではなく、「どの動きを今メインにしているのかを頭でちゃんと決めて動かないといけないよ」という意味です。カチカチっとスイッチしましょう。何となくイメトレしてれば気付けば出来るようになるです。きっと。
はい、まあこんなところでしょう。幼ネフィでどのカードを切るべきかというのは、今までで散々に語っていることでございます。どのカードを切ったら良いからヘッジホッグやリザードをどうするのかとか、デッキ内のシャドールが何なのかとか、まあそういうところです。特にエグリスタやシェキナーガを出す場合は、出来る限り手札にリザードが残せるように動きたいですね。
他のリンクモンスターについて
①ハリファイバー
【リンクマーカー:左下/右下】
チューナー1体以上を含むモンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
(2):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
もはや名も出す必要すらないかもしれませんが、こちらハリファイバー君。シャドールで採用する場合は、爆発力ではなくその安定したアドバンテージ稼ぎに期待したいですね。具体的には
などといった選択肢が出て来れる素敵なリンクモンスターです。出し方も、融合素材にするつもりだったバルブとかを使えば出せるので、かなりアクセスしやすいですね。
②イゾルデ
戦士族モンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキから戦士族モンスター1体を手札に加える。このターン、自分はこの効果で手札に加えたモンスター及びその同名モンスターを通常召喚・特殊召喚できず、そのモンスター効果も発動できない。
(2):デッキから装備魔法カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる(同名カードは1枚まで)。墓地へ送ったカードの数と同じレベルの戦士族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
お次はこちら。純シャドールではやや出しにくいですが、実はこれすっげえ強いです。特に(2)の効果。もうね、もうね、最高です。
<装備魔法!!
これを墓地へ置きながら、デッキから《ADチェンジャー》、リバースモンスターである《赤い忍者》、チューナーである《影六武衆―フウマ》などをリクルートすることができます。最初なら次のシャドールの効果発動、赤い忍者なら幼ネフィの展開準備、チューナーならハリファイバーへ向かえますね。こちらはデッキ構築を考える必要があるのですけど、それでも非常に面白いカードです。
- フォトン・スラッシャー
- SPYRAL―ダンディ ←またか
- 簡易融合
- 召魔装着
などで手軽に出すことができる戦士族で、終末の騎士をサーチしたり素材にしたり、と意外とサポートそのものはシャドールと相性が良いのでございます。
③暴走召喚師アレイスター
【リンクマーカー:左下/右下】
種族と属性が異なるモンスター2体
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「召喚師アレイスター」として扱う。
(2):このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、融合モンスターが融合召喚された場合に発動できる。手札を1枚選んで捨て、デッキから「召喚魔術」または「法の聖典」1枚を手札に加える。
(3):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。デッキから「魔法名-「大いなる獣」」1枚を手札に加える。
色んなところから出て来ると評判のこちら、暴走してるアレイスターさん。出しやすさと(2)の効果を目的に採用できますね。召喚獣シャドールにおいてはとても良いカードでございますし、何より使いにくくなってしまった素アレイスターさんのパンプ効果をかなり狙いやすくなったのが大きいですね。
出す手段に少し悩むかもしれませんが、ちょっと混ぜ物をしてみれば、あら、結構出て来るじゃありませんの。そこに、アレイスター1召喚魔術2を差して、エクストラをちょこちょこっといじればアラ完成!!ということもできますね。出張性能の高さは相変わらずですので、エクストラをオシャレにしたい方は一度お試しくだされ。
④サモン・ソーサレス
【リンクマーカー:上/左下/右下】
トークン以外の同じ種族のモンスター2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。手札からモンスター1体を、このカードのリンク先となる相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。
(2):このカードのリンク先の表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターと同じ種族のモンスター1体をデッキから選び、このカードのリンク先となる自分・相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
終わりに
昨今ではおそるべきパワーカードたちが跳梁跋扈――もとい活躍しております。しかしそれにめげず、むしろ可能な限りを吸収して選択肢を増やすことこそがシャドールのストーリーらしい性質、そして強くなっていく正道でございます。自らの力を増幅するのに如何なる相手をも吸収しうるその性能はさながらブラックホール、その力の片鱗はストーリーで一山幾らと見られることでしょう。
どんな力も貪欲に、傲慢に使ってこそのシャドール。私はそういう自信をもって進むのみ。皆さまはどのような道を行くのでしょうか。ついぞ読めないその未来、しかし少しでも輝いてくれることを祈っております。