シンクロモンスターの選定
シャドールを語る上で欠かせないのは、エクストラの「白いカード」たちです。どんな子たちを入れるのかはメインデッキにも大きな影響を及ぼしますので、これは欠かせません。
ここでは、メジャーなシャドールデッキのエクストラに入っているシンクロ連中――特に融合体とファルコンで作られる各レベル――についてと、少し拡大して「S素材にしやすい融合素材」と作られることが多いシンクロ連中について、お話しをしていきたいと思います。
シンクロを一切想定していないシャドールを作られる方にはあまり役に立たないかもしれませんので、ブラウザバックからのツイッターで面白いツイートを探す作業に入るという選択肢もあります。
7シンクロモンスター
ミドラーシュを使用して作ることが多いですね。7シンクロはクセが強いモンスターが多いため、うまく選定することが重要になるでしょう。なぜならミドラーシュを使用したシンクロは攻撃の要になるからです。それぞれの特徴を書きますので参考にしていただけると幸いです。
ブラック・ローズ・ドラゴン
召喚権を使用するが完全に場をリセットすることができます。次に融合があるためある程度相手の行動も抑止できますが、何より重要なのはベイゴマックスや彼岸モンスターなどの召喚権を使用しなくて済むモンスターによる展開からの大ダメージです。物量で勝ることがシャドールの中で最もやりたいことなので、それを後押ししてくれるこのカードは入れて損なしの有能カードになりますね。通告などの的にもなりやすいので、バック破壊を意識したプレイングをするか、あえて囮にして本命を通すようにするかはプレイヤー次第となりますね。
「冷たい炎が「警告で」はい。じゃあベイゴマSSから」
月華竜 ブラック・ローズ
ミドラーシュと合わせて堅固なロックを形成することが多いですね。特に一回の特殊召喚で強いモンスターが出せるわけではない青眼やDDに強く、向こうからすれば先にどちらかの効果を機能できなくする必要がでてきます。この隙をついてアドバンテージを取れば良いのです。この場合は蘇生札によるミドラーシュの蘇生が肝心となり、もし他に月華を出せる手段があるならば、それとは別でミドラーシをュ出すのが望ましいでしょう。
邪竜星―ガイザー
オトシオヤルートでよくお目にかかるこちらのカード。対象に取られない26打点ということもあり無視できない性能持ちですね。このカードを搭載する場合は当然特殊召喚する幻竜族モンスターを検討したくなります。タツノオトシオヤは言わずもがなのルートが知られているでしょうが、他にもドラゴリッチやイルミラージュ、扱いは難しいが獄落鳥や龍大神などに繋げられるのも無視できません。入れやすいのは3チューナーでもあるイルミラージュでしょうから、これを優先的に考慮すると良いかと思われます。簡易融合などと合わせる際には高レベルシンクロへ繋げやすくなるカードにもなります。オトシオヤを入れる場合はショウフクを併用するなどして一気に強力なモンスターへ繋げるようにしたいですねー。オトシオヤは1で十分なので、もし引いたのならば、スティーラーヘッジの代わりにスティーラーファルコン素材でミドラーシュを出してオトシオヤを通常召喚すると良いかと。こちらはエクストラも一気に束縛される分、突破力が高いため、一長一短です。
アーカナイト・マジシャン
ミドラーシュが魔法使いなので出せる強力な除去持ちモンスター。ブラロと違い融通が利くという利点があります。両者の仕事が違うことには注意して欲しいですね。こちらは「自陣が優勢な時に」使用します。単純な破壊力では向こうが大きいのですが、自陣に損害なく除去できるという点は大事ですね。この人自体にそこまでの戦闘能力があるわけではありません。この人で戦いたい場合はマジカルアブダクターと魔装系を入れると良いのではないでしょうか。ペンデュラム自体は融合とのシナジーもあるので悪いようにはなりません。
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
シャドールは融合テーマなので間違いなく入れないといけないSモンスターですね。なにせ融合くんのカードですし。
……とまあお約束もそこそこに。こいつは非常に優秀ですね。クリスタルと違って「あらゆるモンスター効果を」止められるわけではありませんが、高レベルモンスターが多い今の環境、けっこうがっつりと仕事をしてくれます。ユニコーンの挙動をある程度封じられるのも良いですね。
クリスタルより強力な点として、出しやすいこと以外に、こいつ「二回止められる」のですよね。高レベルの除去効果と高レベルの展開効果、その双方に干渉できるという強みがあります。もちろんトリシューラのような対象取らない除去には片方しか打てないので警戒をすべきですし、進化形と同様罠などにも無力です。しかし融合体の防護としての優秀なのでぜひとも採用を検討していただけると幸いです。
素の打点には少し悩むところがあるかもしれませんが、そういう時はコンバットトリックを入れてみると良いかもしれませんね。あっほら影牢ワンチャン。(先攻で出したならカウンター二個しかないから27打点マン。)
PSYフレームロード・Ζ
Ωばかりでこっちはあまり使われない印象を抱きますね。PSYフレーマーはさておき、他のデッキでもこちらを採用することはないのではないでしょうか。Ωが跳び膝蹴りをしている一方でΖは腕組みをしています。比較的落ち着いているようですね。
Ζ君の効果は「特殊召喚された攻撃表示マンと共に異次元の彼方まで行く」というのが主になるでしょう。破壊耐性を持っているモンスターを除去したり、エクシーズ素材を引き剥がしたり、高打点モンスターをどかしたりと使いやすいですね。Ωと同じく誘発即時で効果が使えるので相手ターンに出たシンクロ素材などをどかすこともできます。今話題のこけコッコは、場から離れたら除外されるのでΖでどかしてあげると帰って来なくなったりしますね。他にもノヴァとかへの牽制にもなります。(こいつ居る前でノヴァが出されるってことは何か変なものを伏せられたり握られていたりするのでしょうね。)
さて、攻撃表示とありました。「えっ、守備にすれば良くね?そしたら効かないじゃん」という意見が来そうです。が、これが大きいのです。例えばミドラーシュΖの布陣では、そうそうミドラーシュが突破されなくなります。例えばパパッと出て来る鬼畜打点マン、オルタナティブを考えましょう。彼が出て来るならば、横にしてΖをバーストストリームで殺すか、立ててΖを誘発して次ターンまでがら空きになることを強いられることになりますね。これでは突破が不能なので相手は別の処理法を強いられます。仮に前者をやってくれたなら、シェキナーガに繋ぐかガイザーなどを出して殴っちゃいましょう。ミドラーシュが蘇生できると尚良いですね。消費が荒くなり、結果としてアド差が広がるため奏功するのですね。やりました。
闇の護封剣<おいすー^^
ユニコーン<おいすー^^
もち「ああああああ、強いカード相手にインしてたあああああ」
……え?エクストリオ相手に影依融合打って、効果使ったところをγでぶっ殺したい?そしたら回収のほうも使える?そういう構築もありでしょう。全てはデッキしだいです。「全ての効果を活かせないならばデッキに入れたくない!」という発想がもしおありになるなら、時には捨てることもオススメします。(タケトンボーグとか見れば一目瞭然。リクルートしている人大会で滅多に見ない。)盤面維持で輝くモンスターですからね。
☆パワー・ツール・ドラゴン
魂写しの同化を入れている場合は、他の装備魔法と共にサーチャーとして使えるでしょう。例えばスーペルヴィスや薔薇の刻印、堕落などのカードを併用するならばふとした時に輝くスパイスになります。団結の力を入れるのも一興、シャドールの火力不足を補うカードになってくれますね。扱いが難しいが、採用することを検討しても良いでしょう。
8シンクロモンスター
ウェンディゴとファルコンで出すか、エグリスタとジェットロンで出すのが一般的でしょうね。それぞれ強力な効果を有していますが枠が限られますので、同じく厳選が重要になります。特に「これは」というカードを優先的に列挙することとします。
レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト
相手の場にSSされた30打点以下の効果モンスター全てを破壊するバーン持ち。エンド火力になることもある他、表示形式を問わないので効果モンスターの多い昨今では琰魔以上に盤面を剥がす能力に長けていると言えますね。後述するレモンとの兼ね合いになるとは思いますが、非常に良いカードです。
レッド・デーモンズ・ドラゴン
守備モンスター殴ったら他の守備モンスターも全部破壊できる30打点マン。これの強みは皆既や闇剣との強烈なシナジーです。色々な強力モンスターに強烈な一撃をお見舞いできる、という可能性があるのはなかなかロマンがありませんかね?攻撃に参加するだけで強力なアドバンテージを取れる他、単純に警戒されていないことも多く横で出て来るモンスターも多いので入れていると面白いでしょう。
PSYフレームロード・Ω
割りと万能なSモンスターとして挙げられるでしょう。ジェットロンなどの再利用、相手のハンデスピーピング、28打点と割りと欲しいものを持ってくれています。SRを入れる場合にも大公などの再利用を狙うことが出来る他、彼岸と合わせるならば善悪の再利用や、ファーファレルと合わせて完全除去をするという芸当もできますね。
相手になった場合のΩはひたすら殺意がわくのですがね。逃げられると「エクストラから出た情報が消える」ので、影依融合の的にならないのですよね。最悪の場合は融合素材を抉られて悲しい気持ちになります。叫ぶしかないですね。
クリムゾン・ブレーダー
強力な封印効果持ち。こいつを生かすためにコンバットトリックを入れるのもまた一興でしょう。ユニコーンや精霊龍への抑止力となるポテンシャルを秘めてはいますが、戦闘破壊したモンスターは墓地へ行かなければならないのが難しいですね。GBハンターと合わせることでPモンスター相手でも使えますが、そこまで無理に狙わないのが良いでしょう。地味にネクロスのトリシュなどへの良い回答になることもあるので、リリクラのみ何とかすれば割と気にせず動けるようになりますね。ユニコールならば殴れば永続効果が無くなるので。
☆魔王龍 ベエルゼ
そういえば何でこいつは龍なんですかね?堅固な壁として機能してくれます。バウンスには弱いが破壊されないので壁として使えなくもないですね。ただこれはミドラーシュたちと仕事が被る部分があるので、入れるべきか否かは慎重に考えたいところです。
9シンクロ
滅多に入れませんが、エグリスタとファルコンでたてるなら、鬼岩城、チョウホウ、浮鵺城のどれかですね。打点で鬼岩城を取るか、アノマリリス蘇生で浮鵺城を取るかになると思っています。チョウホウは他のカードとの兼ね合いしだいじゃないでしょうか。
12シンクロ
シェキナーガ+ファルコンで出す先ですね。
A BF―神立のオニマル
こいつは結構頼りになるので入れて損はないでしょう。30打点で頼りになり、また効果破壊耐性があるというのも良いですね。ウェンディゴから出す8シンクロの30打点と違って、守りのシェキナーガから切り替えるタイミングが比較的自由なのが大きいです。うまくタイミングを見て攻勢に転ずるというのはシャドールの王道であり、それをシェキナーガでも行えるのは強いですね。こいつの登場はシャドールにとっても大きかったのです。
さて、シャドールだけでポポンと出る連中は書きました。星態龍?知らない子ですね。以下はコンボする場合や、簡易融合などの併用、および低レベル非チューナーを召喚権なしで出せる場合のルートです。バルブなどで遊ぶこともできたりするので、色々と考えてみてください!
ちょっと変わったSモンスターたち
アクセル・シンクロン
ヘッジホッグとオライオンで出したウェンディゴの横に出すことで、ジェットロンを墓地へ置きつつツィオルキンが立ちます。オライオンを生かす先としては最も使いやすいのではと感じています。あるいはベアトリーチェやビヨンドなどに切り換えるのも良いでしょう。柔軟な攻めを可能にするカードで、ウェンディゴの攻めを補助してくれますよ。
BF―星影のノートゥング
安定してバーンを与えられる能力を有しており、対象を取らない打点減少効果も持っているため、ライフレース上出せるならば出しておきたいカードになります。追加召喚の効果を使うことは滅多にありませんが、無論構築次第では使えますね。ゼピュロスを使ったりゲイルを使ったりするかもしれません。後者ならSSすれば良いんじゃね?
瑚之龍
愛称は何でしょうか。私は勝手にコノタツ君と呼んでます。聞いてませんね。6シンクロチューナーであり、強力な除去の他ドロー効果も備えています。高レベルシンクロに繋げやすそうに見えますが、レベルが高過ぎてシャドールでは難しいこともあります。これを活用するならばツィオルキンを狙いたいですね。
クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン
何かを出張させている時に6シンクロとファルコンから出せる他、ツィオルキンから出ることもしばしば。シャドールにおいて厄介な通常召喚されたモンスターなどへのメタにもなり、こいつがあるだけで大幅に拘束力が変わるので、可能ならば導入したいモンスターになります。無理に採用してはいけませんよ、「1枠無駄にしたあああああ」と後悔することになります。(実体験)
輝竜星―ショウフク
オトシオヤルートではきっとお世話になるでしょう。しかしこのルートエクストラを食うので、ガイザーから出したシウゴなどと作るという選択肢もあります。蘇生効果は破壊によるものなのでシャドールの効果を誘発することも可能で、ファルコン蘇生で更にシンクロへ繋げることも可能であり、展開をする場合は非常に大きな足掛かりにできるでしょう。
琰魔竜 レッド・デーモン・アビス
32打点、効果無効持ち、チューナー蘇生可能と、便利屋ながらエンド火力をも備える有能なドラゴン。素材の重さが目立つかもしれませんが工夫しだいで平然と登場するのがシャドールの強みです。アクセロンツィオルキン経由でアビスまで一気に繋げられたりもしますね。これだとエクストラ5枠使用の爆弾ですが、融合回収もできておりツィオルキンによる盤面維持は変わらず出来るので無駄は少ないでしょう。(さらに上位のベリアルまで入れるのはちょっと難しいかもですが、デーモンサポートを導入する場合は要検討です!)
アルティマヤ・ツィオルキン
神じゃなくなったので強くなりましたね。極神サポート使いたかったのですが。エクストラをけっこう使うことになりますが、アビスやクリスタルなどの強力な布陣の形成に一役買ってくれる有能モンスターです。ダークシンクロもどきで出すので展開にはちょいと一工夫が要りますね。横にシンクロモンスターがいれば対象にならないので割と残ってくれます。ところで漫画にあったTO1での破壊耐性はいずこへ。出す場合はウェンディゴが噛むことが多いはずです。
さて、大雑把ながら以上です。更なる強みを探してくださると無上の喜びです。普段皆様が使ってらっしゃるものは入っていましたでしょうか?あるいは皆様が切り捨てたものが入っていましたかしら?
これらに目を通しつつ、どのモンスターを火力として使うべきかを考慮して、少しずつメインデッキを洗練させて行きましょう!